日本国内でも広がりをみせる太陽光発電の無料設置サービス。契約する前に必ず確認すべきポイントを指摘します。

契約条件について

まずは契約条件、内容で確認すべきポイントを指摘します。

解約条件を必ず確認しよう

太陽光発電の無料設置サービスでは初期費用が発生しないのが一般的ですが、契約期間中に解約した場合に「違約金」が発生します。

一般的に、契約の残り期間の長さに応じて違約金の額が年々が下がっていく設定になっています。一般家庭で平均的な4.4kWの太陽光発電システムを導入し、初年度に解約した場合100万円以上の費用が発生します(初年度に解約して違約金を払った方が、自分で業者を手配して購入するよりも安く済む場合もある)

Looop未来発電の解約違約金(kWあたり) 毎年下がる

なお、解約となった場合は違約金を支払うと太陽光発電システムの所有権が業者側から利用者側に譲渡されるのが一般的ですが、その辺りの扱いについてもよく確認しましょう。

また、解約時に支払う必要となる金額は高額であるため、資金繰りにも注意が必要です。

メンテナンスについて

太陽光発電システムは機械なので、定期的なメンテナンスが必要です。無料設置サービスを利用する場合、どのようなメンテナンスを誰の負担で行ってくれるのかよく確認することをおすすめします。

機械なので壊れる場合もありますが、その際の修理費用の負担がどのようになるのかについても確認をおすすめします。

電気料金について

太陽光発電の無料設置サービスは、家庭への電力供給とセットで提供されることが多いです。電気料金についても確認が必要です。

電気料金の試算を必ず確認しよう

太陽光発電の無料設置サービスを利用する際に、一緒に契約する必要がある「電気料金プラン」の内容をよく確認してください。過去1年分、それが無理なら直近1ヶ月分の使用量(kWh)、契約容量と発電量・自家消費量の想定に基づいて試算することをおすすめします。

無料設置で太陽光発電システムを導入することで、電力会社から購入する電力量が大きく減少するためそれだけでも電気代の削減効果が得られます。また、無料設置の導入とあわせて契約する電気料金メニューも大手電力の標準メニューよりも割安な料金設定となっていることが多く、導入前と比べて電気代は大幅に安くなるのが一般的です。

ですが無料設置業者が提供している電気料金メニューは「オール電化プラン」ではないことが多いため、特にオール電化住宅では注意が必要です。オール電化住宅の場合、電気料金の削減メリットが小さくなる場合があるため注意が必要です。

業者が提示したシミュレーションの比較対象が、大手電力の「オール電化プラン」なのかもよく確認してください(一般向けプランと比較した試算を出す業者もある)

そもそも無料設置を利用すべきか

特にローン(住宅ローン含む)を利用して太陽光発電の導入を検討している場合は、金利負担が無くなる「無料設置」を利用するメリットは大きいと言えますが、現金一括で購入出来る人は無料設置を利用せずに自費で購入することも悪い選択肢ではないです。

太陽光発電システムは同じメーカーの製品でも、設置業者(代理店)によって価格が大きく異なります。経産省の太陽光発電競争力強化研究会の調査では、同じメーカーの製品でも購入する代理店によって1.5倍の価格差が生じていると報告されています。

購入を検討する場合は、必ず一括見積りサイトを利用して価格をよく比較することをおすすめします。意外と安く太陽光発電システムを導入できる場合もあります。